
あがり症の対策薬として人気があったインデラルが輸入禁止になってしまい個人輸入できなくなった現在、メインテートに乗り換える方が増加しています。
あがり症対策で、インデラルを服用していた方は、インデラルとメインテートの違いが気になりますよね。
インデラルもメインテートも「β遮断薬」に分類される医薬品となりますが、作用時間や効果などに大きな違いがあります。
両方の薬に共通しているのが、心臓を休ませる作用がありため心臓の拍動が抑制され、血圧が下がります。高血圧症のほか、狭心症や不整脈(頻脈)の治療く用いられています。
同じβ遮断薬なのに、どのような違いがあるのか気になるところですよね。
そこで、皆さんが気になるメインテートとインデラルの違いを詳しく説明致します。
β遮断薬の種類
β遮断薬は、β1選択性/β1非選択性/ISAがある/ISAがないの4種類に分けられます。
β遮断薬の種類
・ビソプロロール(メインテート)
・プロプラノロール(インデラル)
・カルペジロール(アーチスト)
※β遮断薬はβ1選択性、α遮断作用、ISA(内因性交感神経刺激作用)の3つの特徴により分けられます。
メインテートとインデラルの特徴
メインテートとインデラルの特徴をまとめてみました。

・ β1受容体に選択的に結合して心臓機能を抑制する。脂肪分解抑制作用は肥満の方によくない。
・β1選択制が高く心機能抑制作用が強いため軽度~中度の慢性心不全、頻脈がある場合に効果的。
・心不全の憎悪がやや高頻度。
・β2作用が弱いため低血糖リスクが少ない。
・心不全では1回0.625~5.0㎎、1日2回。高血圧では1日1回5㎎。
・気管支喘息でも慎重にすることにより服用が可能。
・重度の末梢循環器障害に禁忌→末梢血管収縮抑制できるカルベジロールのほうが良い。
・未変化体尿中排泄あり:中等度以上腎機能障害で血中濃度上昇する。
・食事の影響は受けない。
・半減期が 、8.6時間 と長い。

・β1非選択性の薬剤で、原則として気管支喘息などの方は使用できない。
・半減期が短いため、頻脈発作時や甲状腺機能亢進症に対して頓服で処方される。
・片頭痛に対して適応あり。
・心疾患の他、片頭痛発作予防や甲状腺機能亢進症での動悸などを抑える目的で使用する場合もある。
・本剤の成分(プロプラノロール)を使った乳児血管腫治療薬(ヘマンジオルシロップ)がある。
上記のように特徴を比較してみても、同じβ遮断薬でも大きな違いがありまね。
医療用語ばかりで、難しくなってしましましたが簡単に説明すると…
インデラルは、比較的即効性が高いが短時間型の薬なのに対して、メインテートは遅効性で半減期も長いお薬です。
メインテートは、インデラルのように飲んですぐ効き、短時間で効果がなくなるわけではなく、ゆっくりと1時間程で効果が出始め、効果が比較的長く持続するお薬です。
※すぐに効果が出始めるわけではないので効果が弱く感じる方もいるかもしれませんが、じんわりとゆっくり効いてくるお薬です。
インデラルのように局所的に使うというよりかは朝飲んで一日効果が持続するタイプの薬と考えると良いかもしれませんね。
そしてインデラルの副作用は多く報告されていますが、メインテートは副作用も少なく軽くなっているので副作用の心配も少ないと言われています。
私は、インデラルもメインテートも両方服用したことがありますが、同じβ遮断薬でも効果は全然違いました。
メインテートは1日中効果が続いてくれるのでとても助かります。
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